
インビザラインは、世界100カ国以上で1200万人以上(2022年9月現在)の治療実績がある、最新のマウスピース矯正です。
1999年、米国アライン・テクノロジー社が提供を開始し、日本では2006年から導入されました。
インビザラインの最大の特徴は、オーダーメイドでプラスチック製の透明なマウスピースを装着する矯正治療であるため、非常に目立ちにくいということです。
目標とする歯並びに向けて、マウスピースを1日20時間以上装着し、7日〜14日おきに新しいマウスピースに交換しながら、少しずつ歯を移動させます。
インビザラインは、複数あるマウスピース矯正の中でも、世界中で最も普及している矯正治療で、新しい素材の導入や治療に関する研究など、現在も進化し続けています。
インビザラインは、芸能界では皆が知っていて流行している矯正治療で、多くの芸能人や有名人が密かに取り入れています。密かにできることがメリットのため、ご本人が公開されているケースは稀ですが、元アナウンサーの中野美奈子さんや歌手の加護亜依さんはブログで治療経過を紹介しています。
海外のセレブたちは、歯列矯正にネガティブなイメージを持ってないので、日本に比べ公開している人が多く、歌手のジャスティンビーバーさん、俳優のトムクルーズさんや、クロエカーダシアンさん、キャサリン ハイグルさん、ザックエフロンさん、エヴァロンゴリアンさん、オプラウィンフリーさん、スーパーモデルのジゼルブンチェンさん、テニス選手のセリーナ・ウィリアムズさん、などが海外セレブのインビザライン治療では有名です。
目立ちにくいというのが、芸能人に人気の理由ですが、他にも、通院に取られる時間や回数がワイヤー治療に比べて少なく、矯正治療中のトラブルや痛みが少ないことで急な通院が強いられずに矯正治療を進められる点も大きなメリットです。
矯正治療は、大きくわけて2種類あります。従来のワイヤー矯正治療とマウスピース矯正です。
ワイヤー矯正治療には、表側にワイヤーを付ける矯正治療と、裏側にワイヤーを付ける矯正治療の2種類があります。表側に付ける場合、審美的に目立ってしまうところが難点なことから、裏側の矯正治療(リンガル)が開発されました。裏側の矯正治療は、歯の裏側に装置を付けるので、周囲からは矯正していることが分からずに治療を勧めることができますが、歯の裏側は舌と歯茎が近いことから口内を傷つけ口内炎やが出来やすかったり、歯磨きがしにくいなど、口内のトラブルが起きやすい難点があります。
マウスピース矯正のなかで、最も多くの方に使用されている「インビザライン」は、審美的にも矯正していることが目立たないだけではなく、食事や歯磨きのときは装置を外すことができるので、非常に衛生的です。
矯正装置 | 表側ブラケット | 舌側ブラケット | インビザライン |
装着状態 | ![]() |
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取り外し | ✕ | ✕ | ◯ |
装置の違和感 | ☆☆ しにくい |
☆ 非常に大きい |
☆☆☆ 小さい |
食事 | ☆☆ しにくい |
☆ 非常にしにくい |
☆☆☆ しやすい |
歯磨き | ☆☆ しにくい |
☆ 非常にしにくい |
☆☆☆ しやすい |
虫歯 | ☆☆ なりやすい |
☆ 非常になりやすい |
☆☆☆ なりにくい |
歯茎の病気 | ☆☆ なりやすい |
☆ 非常になりやすい |
☆☆☆ なりにくい |
痛み *レーザーにより 軽減可能 |
☆☆ | ☆ | ☆☆☆ |
見た目 | ☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
費用 | ☆☆ | ☆ | ☆☆ |
一般的にはフル矯正であれば1〜3年ほどかかるケースが多くありますが、部分矯正の場合など、1年かからずに治療が終わることもあります。
ご自身の歯並びの状態によって治療期間は大きく変わってきますので、まずは病院で検査の上、どのくらいの治療期間が必要かを確認すると良いでしょう。
種類 | インビザラインセブン | インビザラインライト | インビザラインフル | インビザラインティーン |
特徴 | 矯正治療後の後戻り | スマイルの改善 | 多くの治療に適応可能 | 11~17歳の患者 |
治療 | 審美的治療 | 審美的治療 | ||
審美的な治療 | 軽度な改善 | |||
矯正治療後の後戻り | ||||
補綴前処置 | ||||
パーシャルまたは | ||||
コンビネーション治療 | ||||
期間 | 2〜3ヶ月 | 1年 | 2〜3年 | 2〜3年 |
インビザライン矯正は、軽度な場合の部分矯正の場合から難易度の高いフル矯正の場合とでかかる費用が変わってきます。
難易度の高いフル矯正 | 100~120万円前後 |
標準的なフル矯正 | 80~100万円前後 |
軽度の症例 | 50~70万円前後 |
部分矯正 | 30~50万円前後 |
透明に近いプラスチック製の矯正装置なので、装着していてもほとんど見分けがつきません。
周囲から気付かれにくいので、多くの芸能人や有名人がインビザラインで治療しています。
接客業や営業職などで、装置が目立つことことを理由に矯正治療を敬遠していた方々に最適です。
インビザラインの特徴は、3D画像により目標とする歯並びになるまでの変化を患者様自身が確認できるということです。
どのような段階を経て歯を移動させていくのかをしっかりとシミュレーションし、ゴールを明確にしてから治療を開始することができます。
インビザラインの矯正装置はプラスチック製のマウスピースなので、簡単に取り外しが可能です。
ワイヤー矯正では装置が外れることを防ぐため、硬いものや、粘着性の食べ物は避けなければいけませんでした。
インビザラインなら、装置を取り外して食事ができるため、制限することなく食べたいものが食べられます。
また、装置を外して歯磨きをするため、お口の中を清潔に保つことができます。
インビザラインはワイヤー矯正などの従来の矯正に比べ、比較的痛みが軽減されていると言われています。
ワイヤー矯正では、通常、医師や患者自身の手で装置の調整を行いますが、インビザラインは7〜14日に一度、新しいマウスピースに交換することで、人の手で調整するには不可能な細かい範囲(0.25mm以内)で歯を移動させるため、歯が動く時の痛みが少ない治療と言われています。
また、ワイヤーやブラケットを使用した矯正治療では、装置が口内の粘膜を傷つけ口内炎で悩まされることも多くあったのですが、インビザラインなら粘膜に当たる痛みや刺さる痛みはなく、口内炎ができることもほとんどありません。
装置を装着している違和感も少ないので、慣れてしまえば会話も困難なくできます。
ポリウレタン製で金属不使用なマウスピース装置のため、金属アレルギーのある方でも安心して矯正治療ができます。
一般的にワイヤーなどの矯正装置を付けるとブラッシングしにくく、虫歯になりやすくなりますが、インビザラインのマウスピースは簡単に取り外しができるので、今まで通り歯磨きやフロスを使うことができ、お口の中を清潔に保つことができます。
マウスピースも丸ごと洗浄ができるので衛生的です。
ワイヤー矯正では通常3〜4週間に一度の通院が必要ですが、インビザライン矯正は、あらかじめ用意されたマウスピースを、治療計画に基づきご自宅で新しいものに交換していくため、通常1.5〜3か月に一度の通院で治療できます。
遠方からの通院や、忙しくてなかなか通院できない方でも矯正治療を行うことができます。
インビザラインのマウスピースは取り外しができることが大きなメリットですが、決められた時間(1日20時間以上目標)装着していないと、計画通りに歯が動かず、思うような治療結果が得られません。
食事の時間と歯磨きの時間以外はほとんど装着していなければならないことになります。ご自身の自己管理が重要な治療です。
歯列の状態によっては、インビザライン矯正が適さないケースもあります。
前後左右に顎がずれているなど、重度の不正咬合の場合はワイヤーやブラケットを併用して治療する必要があります。
矯正治療の中でも、いま最も注目されて、患者数が急増しているインビザラインですが、従来のワイヤー治療とは全く異なる矯正システムになるので、気をつけるべき注意点があります。
取り外しができる画期的で便利な矯正治療であるが故に、自分自身で注意しなければいけないことがあります。
1日20時間以上の装着を守ることで、計画通りに治療が進んでいきます。
アタッチメント *2 とアライナーがしっかり装着されることが大切です。
装着時間は20時間以上ですが、アライナーを外して付け直すときは、歯磨きをしっかりして、 歯間のケアも忘れずにして下さい。アライナーも清潔にすることが大切です。お口が清潔でないと 虫歯の原因や口臭の原因になります。
お水や炭酸水を飲むのは大丈夫ですが、色や味のついた飲み物、食べ物は、マウスピースと歯の間に食べ物や飲み物が入り、大変不衛生なため、アライナーは外してから食事しましょう。
新しいアライナーに変わるときは、続けて長時間装着する必要があるので、いちばん長時間装着が可能な夜からスタートします。
*1 アライナーとは? ・・・ マウスピース矯正における透明のマウスピース型の矯正装置。
*2 アタッチメントとは? ・・・ アタッチメントとは、レジンと呼ばれるプラスティック素材でできており、アライナーをしっかり フィットさせ、歯にかかる力を調整する装置。
インビザライン矯正の治療例をご紹介します。
※症例画像著作権:インビザドクター(転載不可)
インビザライン矯正にかかる費用は、クリニックによって若干の差はあります。
治療の精度を上げるため、設備投資や、知識と技術のための勉強会に積極的に参加されている矯正歯科医であれば、当然価格に反映されるので、安易に安さで選ぶのではなく、価格に見合うインビザライン専門医かどうかを見極めることが大切です。
ホームページや広告等で提示している金額以外に追加料金がかかるケースもあるので、治療を開始する前に確認することをお勧めします。
一般的には、装着時間をきちんと守った場合の治療期間は、フル矯正の場合、2年前後です。
部分矯正なら、一年未満できれいな歯並びになるケースもあります。
インビザラインに限らず矯正治療における失敗とは、目指す治療結果が得られなかった場合や治療計画通りの期間で治療が完了しなかった場合のことと言って良いでしょう。
治療が失敗するケースには、患者側に原因がある場合と歯科医師側に原因がある場合があります。
マウスピース矯正は取り外しができる大きなメリットですが、自由に取り外しができるため、患者自身の自己管理が重要な治療です。
1日20時間以上の装着や、医師の指示通りのゴムかけを怠った場合、目標としている矯正効果が得られないことがあります。
また、マウスピースを常に装着しているため、虫歯や歯周病になりやすいというリスクもあります。マウスピースを外した時に、お口の中を清潔にケアすることで予防することができますが、虫歯や歯周病になってしまった場合にはその治療のために、一度矯正治療をストップしなければいけない可能性もあります。
インビザラインは最新の3Dテクノロジーで作成されるマウスピースを使用し治療を進めるため、どんな医師でも簡単に治療ができるのでは?と思われがちですが、実はインビザラインこそ、歯科矯正に関する高度な技術と知識、そして経験が治療結果に大きな影響を与えます。
近年増加している矯正治療分野ですが、専門知識の修得のない歯科医が矯正専門歯科の看板を掲げ、治療内容や治療結果で患者とのトラブルになるケースも存在しています。
インビザライン治療を行う際は、実績や経験の豊富な歯科医院を選択することが非常に重要です。
インビザラインはワイヤー矯正などと比較して、ごくわずかな範囲で歯を移動させるため、歯が動く時の痛みは比較的少ないと言われています。
ただし、人によっては以下のような時に、痛みを感じることがあります。
治療を開始した時や、新しいマウスピースに交換したばかりの時は痛みを感じることがあります。いずれも1日〜数日で痛みが緩和されます。
飲食をする際など、マウスピースを取り外した直後は、歯が締め付けられていたあとの痛みを感じることがあります。
インビライン治療をする際は、通常、アタッチメントと呼ばれる、歯と同色の樹脂で歯の表面に突起を接着します。
マウスピースを外して食事をする際に、この突起が口内にあたり痛むケースが稀にあります。
会話をする際などに、マウスピースの先端が口内にあたって痛むことがあります。この場合、マウスピースの先端をほんの少しカットするなど、対処法があることがあるので、担当の医師に相談されると良いでしょう。(必ず医師の指示に従って対処してください)
矯正期間の経過とともに緩和される痛みがほとんどですが、気になる場合は担当の先生に相談されると良いでしょう。
日本人に多い八重歯ですが、抜歯せずにインビザラインで矯正が可能なケースも多くあります。
出っ歯の場合もインビザラインでの矯正治療が可能です。
歯列の状態によりますので、まずは検査やご相談することをお勧めします。
歯列の状態によっては治療前や治療開始後に抜歯するケースはあります。
特に重度の不正咬合の場合や、顎の大きさに歯の大きさが合っていない場合、口元が出ている場合などに必要となることがあります。
しかし、従来の矯正治療は抜歯をすることで歯が移動するスペースを作るのに対して、インビザラインは歯の隙間をわずかに削ること移動スペースを作ることが多いです。
進化し続ける最新のマウスピース矯正「インビザライン」は、目立ちにくい、取り外し可能、痛みが少ない、などのメリットの多い矯正治療です。
より良い治療結果を得るために、また、インビザラインで失敗しないために、経験と実績が豊富な歯科医院を選択し、きれいな歯並びを手に入れましょう。
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